2023.11.01 | 調査コラム
欧州単一特許制度と調査における留意点
2023年6月1日に、統一特許裁判所協定(UPC協定)が発効し、欧州単一効特許と統一特許裁判所を組み合わせた「欧州単一特許制度」が開始されました。欧州特許出願においては、従来型の欧州特許に加えて、欧州単一効特許という選択肢が増えたことになります。
本稿では、本制度の概要と欧州特許調査における留意点について述べていきたいと思います。
2023年6月1日に、統一特許裁判所協定(UPC協定)が発効し、欧州単一効特許と統一特許裁判所を組み合わせた「欧州単一特許制度」が開始されました。欧州特許出願においては、従来型の欧州特許に加えて、欧州単一効特許という選択肢が増えたことになります。
本稿では、本制度の概要と欧州特許調査における留意点について述べていきたいと思います。
ASEAN諸国への関心・注目度の高まりから、ASEAN諸国に対する特許出願件数が増加傾向にあります。その一方で、法整備が不十分な国も多く、特許出願や事業の実施に際しての特許調査においては十分な結果を得られない事があります。
以上を踏まえて、ASEAN諸国の特許調査における現状、注意事項についての情報を整理していきます。
近年の情報インフラのおかげで外国文献の入手は容易にできるようになりました。このため日本特許公報のみならず外国特許公報を読む機会(もしくは「読まなければならない機会」)に恵まれる人も増えたかと思います。
その一方で「外国の特許公報を読むのは難しい」という声をよく聞きます。たしかに外国語で書かれている長い文章をどう読みこなせばよいかわからなかったり、文章の頭から読んでいるけれどもポイントを発見できず混乱したり、ということが外国の特許公報では往々にして起こりやすいです。
ただ、特許公報を読む時は「読み物として楽しんで読む」機会よりも、「自分にとって必要な情報を得る」機会の方が圧倒的に多いはずです。であれば、「どこ」に「知りたい情報」が「記載」されているかというポイントをつかめれば外国の特許公報であっても「公報を読む」目的は達成できるのではないかと思います。
以前“簡単にできる特許検索”と題して無料DBである「J-PlatPat」での検索方法として、特に番号による検索、キーワードによる検索を紹介しました。
その際に、キーワード検索においても外国特許文献の検索ができることに触れましたが、数年前に比べて検索できる対象が拡充されています。そこで今回は、実際に「J-PlatPat」においてどのように、何を検索できるのか、改めて検証しました。